楽器別ライブ演奏時のトラブルを未然に防ぐ準備〜エレキベース編〜
前回、楽器を問わず共通するトラブルとして譜面関係のトラブル対処法を書きました。今回はエレキベースのトラブル対処法についてです。
まずは電気関係から。エレキ楽器なので、アコースティック楽器とは違ったトラブルが起こります。
①アクティブ回路の電池切れ
アクティブタイプのエレキベースには電池が入っています。当然電池が切れると音が出ません。初歩的な注意事項ですが、意外と見落としがちです。自分の楽器がアクティブかパッシブ(電池なし)かを確認して、アクティブだった場合は電池残量に気をつけましょう。電池の消耗は楽器によってかなり差が出ます。しょちゅう弾いていてもかなり長く持つ楽器もあるので電池のことを忘れてしまうかもしれません。リハーサル時ならまだしも、本番のステージで電池切れは最悪です。本番前には必ず新品に替えるか、バッテリーチェッカーで残量を確認するなどしましょう。僕はエレキベース本体には充電式の9V電池を使用しており、本番前に必ず充電するようにしています。
充電式の9V電池。経済的で、ライブ本番にはいつも充電満タンで臨めるので安心感があります。
②本体からアンプへの間のトラブル
○シールドの断線。これは気をつけようのないことが多いですが、少なくともシールドにストレスがかかるような巻き方、保存をしないように心がけましょう。
こんな巻き方は絶対NG!
ライブハウス等だったらお店の備品を借りることができると思いますが、最悪断線したらどうにもならないような環境で演奏するときは予備にもう一本持って行くようにしましょう。
○エフェクターのトラブル。これもエフェクターケース等で機材にダメージを与えないように気をつけるしかありませんが、最悪どうしようもなくなったら思い切ってそのエフェクターを外しましょう。音が出るだけマシと割り切りましょう。
電気関係以外では、
③ピックを落とす
そもそもピック弾きをしない人には関係ありませんが、演奏中にピックを滑って落とすことはあり得ます。落ちたら拾ったらいいのですが、ちょっとカッコ悪いので、予備のピックを慌てずスムーズに取れるところに用意しておきましょう。たとえばポケットでも構いませんが、右利きだったら右のポケットに入れておかないとスムーズに取り出せません。そこまで考えておくのが「備え」です。僕はベース本体のピックガードに挟んでいます。
ピックを落としてもすぐに取り出せるよう、ピックガードを本体に固定するネジをちょうどピックが出し入れしやすいくらいに緩めています。
④ストラップが外れる
座って演奏するときはあまり関係ないですが、ストラップがないと立って演奏できません。ストラップロックをしていないと結構な確率で急にストラップが外れて本体が落ちてしまうというこれまたカッコ悪い事態になってしまいます。ストラップロックは簡易なタイプでしたら2~300円で購入できます。
簡易なタイプのストラップロック。必ず二カ所付けましょう。
僕はより安心感のあるストラップピンを外して付け替えるロックピンタイプを使用しています。
PARKSONS製のロックピン。安い(1,000円未満)けれどしっかりした造り。
⑤弦が切れる
まずないと思います(笑)。ギターだったらよくあると思いますが、本番でエレキベースの弦が切れるって聞いたことないです。もし切れるとしたら1弦でしょうから、僕だったら切れたらそのまま1弦なしで乗り切ります!
他にもあると思いますが、上記のトラブルは実際に僕が経験した事で(⑤以外)、こういったトラブルはまさか起こらないだろうと思っていると、いざというときにどうしようもなくなってしまいます。本番のステージに立つ事があるベーシストの方はしっかりと予防しておいて、演奏に集中できるようにしておいてください。