耳コピのコツ〜中級編〜

前回のコラムで耳コピのコツ〜初級編〜を書きました。まだ読まれていない方は下記からご覧ください。

初級編はこちらから↓

耳コピのコツ~初級編~

今回は中級編です。

○曲のキー(調)を判別する

世の中のほとんどの曲はキーがあります。無調の曲や、転調が多すぎてキーが特定できない曲等特殊な曲もありますがそれらはあくまで例外です。

キーが判れば耳コピがスムーズになります。その曲で使われる音の大体の見当がつくからです。例えばキーがC(ハ長調)と判れば、その曲はCメジャースケール(ピアノの白鍵)の音だけで構成されている事が多いので、目隠し手探り状態ではなく効率よく耳コピできます。

では具体的にキーの判別はどうやってするかですが、キーにはメジャー(長調)とマイナー(短調)があるので、その曲がどちらかを判別します。明るく楽しいのがメジャー、暗く悲しいのがマイナーです。曲の途中でマイナーからメジャーに変わることもあるので難しいかもしれませんが、今の段階では「多分メジャーかな?」くらいで構いません。ここで間違ったら耳コピできない、ということではありません。

それから自分の楽器を用意して、コピーしたい曲をかけながらスケールを弾きます。先程の段階で、多分メジャーかな?と思ったら、曲をかけながらいろんなキーのメジャースケールを弾きます。それで「しっくりくる」「外れていない」と感じたキーがその曲のキーです。

単音のパート、例えばメロディやベースラインは、そのスケールを頼りに耳コピしていきます。コードはダイアトニックコードから割り出します。

初級編でも書きましたが、耳コピするにはある程度の音感が必要です。正確な音感を得るためには普段から聴こえてくる音にしっかりと向き合うことが大事です。さらに音楽理論がわかればよりスムーズに耳コピできますが、わらかなくてもできます。皆さん好きな曲を繰り返し聴いて覚えてカラオケで歌ったりしますよね。それと同じことです。

耳コピのコツ初級編と中級編を読んでぜひ実践してみてください。難解な曲はどうやっても聴き取れないかもしれませんが、シンプルな曲の一部でもいいのでチャレンジしてみてください。好きな曲、フレーズを耳コピするのが一番いいのですが、それが難しければコピーしやすい曲からトレーニングと思って取り組んでみましょう。オススメは

①1970年〜80年代のフォーク、歌謡曲

②テンポのあまり早くない曲

です。シンプルで耳コピ初心者にも取り組みやすい曲が多いです。

耳コピは根気が大事な作業で、どうしても音が取れなくて心が折れそうになる時もありますが、そこを頑張って何度も何度も聴いて楽器を鳴らしてああでもないこうでもないと苦闘する過程そのものがとても大事なトレーニングになります。

しかし、本当に心が折れそうになったら「そのうちやろう」、「うまくなったら判る時が来る」と開き直ってしまいましょう。まずはできることから、です。